ササキの映画感想日記

観た映画やおすすめの映画の感想などを書いていこうと思います。あらすじには多少のネタバレを含んでいるので未視聴の人は注意してください。twitterアカウント:@sasakimovie

映画「キャスト・アウェイ」の感想,あらすじ

キャスト・アウェイ

2000年アメリカ映画。日本では2001年公開。トム・ハンクス主演,ロバート・ゼメキス監督。

運送会社で働く主人公が飛行機事故で無人島に流れ着き,恋人に再び会うために,その島で一人生き延びようとする話。

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あらすじ

主人公は運送会社フェデックスに勤めるチャック・ノーランド。彼は入社してから技術と経営を組み合わせた配送の効率化システムを作り,会社の業績に貢献していた。仕事で世界中を飛び回るため恋人のケリーとはなかなか会えなかったが,帰る時は予定を合わせて会い,仕事もプライベートも充実した日々を送っていた。

 

あるクリスマスの日,チャックとケリーはプレゼントを贈りあった。チャックはケリーに結婚指輪を贈り,ケリーは自分の写真が貼ってある懐中時計をチャックに贈った。二人は大みそかにまた会おうと約束をして,チャックは飛行機に乗った。

 

ところが,チャックの乗った飛行機は原因不明の事故で墜落し,彼が目覚めたのは小さな無人島だった。

その島は人はもちろん動物もおらず,彼は飲み水の確保にすら苦労した。飛行機から乗ってきたゴムボートで脱出を試みたが,失敗しゴムボートは破け,足に怪我まで負ってしまった。その後,チャックは飛行機に乗っていたフェデックスの配送物や漂流物などを利用して,なんとか生き延びるための生活を始めた。

その生活の支えとなったのはケリーの写真が付いた懐中時計と,配送物のバレーボールであった。彼は無人島生活の寂しさを紛らわすため,ウィルソン社のバレーボールに自分の血で顔を書き,それを「ウィルソン」と名付け,話しかけて生活をした。

 

それから4年。彼は遠くから簡単に魚を仕留めそのまま食べられるほど,無人島生活に慣れていた。バレーボールのウィルソンともよく話し,チャックにとってウィルソンは,無人島生活を共に生き抜いてきた親友のような存在になっていた。

 

その頃彼は島から出ることを半ばあきらめていたが,ある漂着物が流れ着いたことで,脱出を決意する。4年間の経験から風と潮が強くなる期間に出発する計画を立て,いかだや備蓄する食料の調達を始めた。

無事に完成しウィルソンをそれに固定した彼は,ついに4年間暮らした島に別れを告げる。

 

しかし,それはチャックとウィルソンにとって新たな漂流生活の始まりだった。

果たしてチャックは無事に愛するケリーの元に辿りつけるのか?チャックとウィルソンの運命は?

感想(ネタバレあり)

 ストーリーについて

この映画は,自然の大きさを感じられる映画だと思います。主人公のチャックは無人島に漂流した後,生きるために食べるものを見つけようとしたり,火を起こそうとします。しかしココナッツの実を割るのにも苦戦してしまっている姿を見て,自然の前では都会で育った人間は全く何もできないということを感じさせられます。島から出ようとしたときにボートから落ちて怪我をしたり,島を歩いているときに足の裏を切って,自分の服の布で手当てしているシーンは,可哀そうで見てるのが辛かったです。そしてそれを見た後だからこそ,初めて火がつけられたときにはすごく感動しました。

 

島で自分の歯を抜いた場面が終った後,急に”4年後”の字幕が出てきて,チャックが遠くの魚を一撃で仕留めるサバイバルの達人みたいになっていたのは衝撃を受けました。それと同時に,どんな気持ちで4年間過ごしたんだろうということを考えると複雑な気持ちにもなりました。すぐに戻って大みそかは恋人のケリーと過ごすつもりだったのに,4年間も彼女の写真を見ながら,話し相手はバレーボールのウィルソンだけという生活は寂しかっただろうと思います。

 

そのバレーボールのウィルソンと別れるシーンもまたよかったです。バレーボールとはいえ4年間島で一緒に過ごし,一方的とはいえ話して寂しさを紛らわせてくれた彼が流されていくシーンは泣きそうになりました。海に流れるバレーボールに向かって「許してくれ,ウィルソン」と言うシーンは冷静に見るとちょっと面白いですけど,彼が過ごした壮絶な生活のことを思うと,感動ものです。

 

無人島から帰ってきたら,ケリーに会ってハッピーエンドかな?って思っていたら,ケリーがもう結婚していた時は,心が苦しかったです。4年間彼女に会うために生き延びてきたようなものなのに,この結末はさすがにきついなと思いました。あの時あの飛行機に乗らなければ,今結婚していたのはチャックだったはずなのに。

でも,死んだ人が生き返ったようなものなので,彼女の立場から見ると仕方ないことなんですけどね。無人島の4年間は"4年後”という字幕で一瞬のうちに過ぎましたが,都会の4年間はあまりにも長すぎたんだなと思いました。

 

でも,彼が無人島で得た何があっても生き続けるという考え方で,これからも前向きに生きていくような描写があってよかったです。

トム・ハンクスさんについて

トム・ハンクスさんは映画ごとに違う人に見えてすごいという話を,前に書いた映画「ビッグ」の感想でも書きましたが,この映画では漂流前,無人島での生活中,4年後で時期によって全く違う雰囲気になっててすごいと思いました。漂流前はすこし太った人だったのに,漂流後は痩せていて,違う人かなと一瞬思いました。

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まとめ

この映画は自然と都会の食べ物の価値観や時間の感覚の違いを考えさせられます。自然の中で4年間過ごしている間に,都会では4年前の状況とはかなり変化しています。

自分の感覚とまわりの違いに違和感を覚えるチャックでしたが,それでも前向きに生きていきます。何かにつまずいた時に観ると,とりあえず生きることだけ考えようって思える作品だと思います。

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