グランド・イリュージョン 見破られたトリック
2016年アメリカ製作の映画。「グランド・イリュージョン」の続編。
前作で結成されたフォー・ホースメンに勝負を仕掛ける相手が現れる話。
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前作「グランド・イリュージョン」の感想,あらすじ
あらすじ(前作のネタバレあり)
マジシャン集団のホースメンがフランスの銀行やトレスラー保険の社長アーサー・トレスラーからお金を盗み、世間を騒がせてから約1年が経った。彼らはあれから目立った行動はしていなかった。
被災した人に保険金を出さない保険会社の社長など、人々にとって悪いことをする人のお金を盗んでいたので、彼らを正義の味方と呼び期待する人がいる一方で、単なる泥棒だという人もいた。
ホースメンの現在のメンバーはマジシャンのダニエル、メンタリストのメリット、カードマジックのジャックの3人である。1年前の結成時はダニエルの元助手のヘンリーがいたが、すこしまえに抜けてしまった。
彼らの計画を立てていたのはFBI捜査官のディランである。彼の父親はマジシャンだったが、彼が子供の頃マジックの仕掛けを見破るのが仕事のサディアスに煽られて、金庫から脱出するマジックに挑戦した結果、失敗して亡くなってしまった。そして、アーサー・トレスラーが経営するトレスラー保険は保険金を支払わず、彼の母親も亡くなってしまった。
その30年後に、彼はホースメンを集めてアーサー・トレスラーのお金を盗み、サディアスに罪を着せて逮捕することで復讐を果たした。
ある日、現在のホースメンの3人にディランが新しくホースメンのメンバーになるルーラを紹介し、次のイリュージョンの計画を発表した。
あるIT会社が、製品を買った人の個人情報を抜き取って売買していることを暴露するものだった。
彼らは計画通りにニューヨークで行われる製品の発表会に潜入して、派手な登場をすることに成功した。人気のホースメンの登場によって会場は大いに盛り上がったが、しばらく経つと異変が起こった。
彼らのマイクの音声が出なくなり、彼らが乗っ取っていた会場がさらに何者かに乗っ取られた。
そして、世間には死んだことにしていたジャックが生きていることや、FBI捜査官として来ていたディランがホースメンのメンバーだということをバラされた。来ないはずだったFBIも来たので、彼らは計画を変更してトラックに繋がっているはずのダクトに飛び込んで逃げることにした。
しかしニューヨークにあるダクトに飛び込んだ彼らは、何故か中国のマカオの料理屋に出た。
何が起こったか分からない彼らをその場にいたメリットの双子の弟が捕まえて、彼らをある場所に連れて行った。
そこにいたのは半年前に死んだはずのウォルター・メイブリー。彼はジャックのように死んだように見せかけて油断させ、法を犯してお金を稼いでいたのである。
彼はホースメンに世界中のコンピュータに侵入できるようになるチップを盗んで欲しいと頼む。ダニエル以外の3人はそんな盗みはしないと断ったが、ダニエルはやると言った。彼はそのチップと引き換えにホースメンに命令を出す組織「アイ」に助けてもらう考えだったのだ。
一方、FBI捜査官でホースメンのメンバーであることがばれたディランは他のホースメンを助けるために、サディアスを連れてマカオへと向かっていた。
ダニエルたちはなんとかチップを盗むことに成功したが、ウォルターにはダニエルの作戦が読まれていた。チップをウォルターに取られそうになるがディランが助けに来て取られるのを防いだ。
その後チップを取り返しに来る前にウォルターが生きている事を世間に暴露するため、大規模なイリュージョンの計画を立てる。
彼らは一人一人路上の違う場所でゲリラショーをする。ウォルターがホースメンの動きを予測して中止させようとする中、彼らは誰もが思いもよらない大規模なマジックを行おうとしていた。
感想(ネタバレあり)
ストーリーについて
今作はディランがホースメンの一員でサディアスが捕まっている状態から始まるので,前作を観てない人だと途中までよく分からないかもしれません。ちょっとずつ説明しながら話が進むので途中でなんとなく分かると思いますけど。
そのかわり前回ではFBI 捜査官としてのキャラだったため,マジックはしなかったディランが戦いながら姿を消したり,炎を使ったりします。そして他のメンバーを守るために行動したりして,ホースメンのボスとしていいキャラになっていたと思います。
今回は悪いことをするウォルターたちを捕まえるだけではなくて,ディランの昔の話についても描かれて前回はっきりしなかった部分も分かるため,前作を観た私としてはすっきりして良かったです。
マジックについて
今回はホースメンのマジックが前回よりも簡単そうにやっていてかっこよかったです。特にダニエルのオクタに潜入するシーンの早着替えや,予告に出ていた雨を止めるシーンはスマートですごくかっこよかったです。
それからオクタへの潜入シーンでは,ダニエルだけじゃなくメリット,ジャック,新キャラのルーラ,みんなの見せ場があって派手な登場をしたのでその観客と同じように,ホースメンが帰ってきた!って気持ちになりました。
途中のチップを盗むところは常にみんな見つかるかどうかギリギリのところで,チップをパスしていくためずっとドキドキしていました。
最後の締めのトリックも意外性と爽快感があって良かったです。
個人的にはホースメンがその場から姿を消すときに,カードをばらまいたり,水たまりに倒れたりして急に姿を消すところが好きです。
モーガン・フリーマンさんについて
今作では前作捕まってしまったモーガン・フリーマンさん演じるサディアスが再登場します。基本的に敵役なのですが,今作ではそれ以上の意味があっていい役になってました。私はモーガン・フリーマンさんが好きなので嬉しかったです。
私はマーガン・フリーマンさんの役の中では「ブルース・オールマイティ」の神様が1番好きです。
まとめ
この映画は前作「グランド・イリュージョン」の続編で,かなり前作と繋がっているので,前作を観てからの方が楽しめると思います。でもちょっとずつ説明してくれるので観てなくても分からないことは無いと思います。
前作を観た人は,前作のストーリーやキャラクターの広がりが見られて楽しめますし,前作を観てない人もホースメンのマジックが全部かっこよくて,悪い奴を捕まえる姿がすっきりするので,ストーリーは理解してなくても割と楽しめると思います。
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